最近の住まいには、本当にさまざまな窓があります。例えば、リビングにある掃き出し窓(はきだし窓)や腰高窓(こしだか窓)、それから、キッチンやトイレ、浴室の小窓、寝室や子供部屋の出窓、吹き抜けにある高い窓などです。したがって、これらの窓を飾ることは、そのままお部屋を飾ることにつながってきます。カーテンのコーディネートをマスターして、お部屋を素敵に飾ってみませんか?
私たちもお客様に
教えていただきました。
経済産業省認定インテリアコーディネーター。
東京、埼玉、千葉、神奈川など関東を中心に3,500棟程度のインテリアのコーディネート実績があります。住宅の他に、結婚式場や店舗も得意です。
間違いだらけのカーテン選び
カーテンの平均使用期間は10年以上と言われています。
10年間も毎日見続けることになるカーテン。さてあなたはどう選びますか?
- オーダーカーテンは高いから、既製品でよい?
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毎日目に触れることになるカーテン。ほんのちょっとの金額差で単なる目隠しにもなれば、トレンディドラマやインテリア雑誌から飛び出したようなお住まいを演出する装飾ともなります。実際、本当によいオーダーカーテンは、サイズが窓にピッタリとフィットし、織り柄やヒダが美しく、カーテンを開けたときのスタイル、閉めたときのスタイルと計算されており、窓を眺めてうっとりできるものです。オーダーカーテンも安くなりました。その差は数万円から高くても数十万円といった所です。この金額差で何千万円というお買い物となる一戸建てやマンションなどのお住まいの満足度が大きく変わるとしたら…
- メーカー品であればどこから買っても同じ?
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オーダーカーテンほど、どこから買うかによってお客様の選ぶ結果が変わる商品もありません。専門のプロのいない量販店等では、適切なアドバイスは、望むべくもありません 。せっかくなら、適切にアドバイスできる専門家のいるところをお勧めします。
- 量販店のものに比べて専門店のカーテンは高い?
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一般的に良い生地というのは糸の打ち込み本数の多い生地のことを言います。このような生地は、細い糸で密度濃く織り上げるため、手間も費用もかかりますが、そうして織り上げた生地は丈夫でやわらかく、質感のある美しい織り柄が出ます。それに対して糸の打ち込みの少ない生地は太い糸でざっくりと織ってあるので費用は安くできるのですが、きれいなひだが出づらく、長年使っていると伸びてしまうこともあります。安価なカーテンにはそうしたものも多く、単純には比較できません。せっかく既製品ではなくオーダーカーテンを選ぶのであれば、やはり良い生地のものを選ぶことをお勧めします。
- カーテンのインターネット通販は安い?
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インターネット上では、価格競争が激化しております。割引率だけをセールスポイントに販売している業者もありますが、そういうところでは、商品の選択、採寸、取り付けは全て自己責任となります。オーダー品でなければそれでもよいのかもしれませんが、オーダーカーテンでは、採寸は非常に重要であり、また注意点が多く、難しいものです。お客様自身が採寸した場合の9割近くが、誤っているという話もあります。さらに取り付けや商品の選択までと考えると本当に満足のいく結果となるのでしょうか?せっかくのオーダーカーテン。満足のいくお買い物にしたいですね。
- カーテンレールはどれでも同じ?
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どれも同じように見えますが、実はよい物とそうでない物との差が最も実感できるのがカーテンレールです。安いカーテンレールではランナーのすべりが悪かったり、最近人気のある木製の装飾カーテンレールでは、十分に乾燥させた原材料を使っていないため、反ったり、割れたりしてしまい、購入後に後悔しているお客様が多いのが実態です。またカーテンレールは一度購入すると取り付けがあるため、間単には交換できません。ランナーのすべりの悪さは、開け閉めの度にストレスがたまるだけでなく、カーテン生地にも不必要な負担をかけ、寿命を縮めてしまうこととなります、どうしても予算のない方はカーテンレールだけでもよいものを選ぶことをお勧めします。
カーテンを選ぶポイント
失敗しないでカーテンを選ぶためには、はじめにお部屋のインテリアのイメージを決めてしまうことです。
例えば最近、人気があるのはシンプルモダンと言われるテイストです。カントリーや、カジュアル、クラシカルなテイストなど、少し異なるインテリアのテイストのなかにも、「シンプルですっきり」を取り入れることで抑制が効いた、お洒落な感じがぐんと高まるでしょう。アジアンや南欧風など「リゾート」もポイントとなるキーワードです。お気に入りのリゾートのインテリアを思い浮かべるのもよいでしょう。
最初にご自分の好きなイメージを決めたら、次にそのイメージに合った基本となる色(ベースカラー)を決め、カーテンや小物を選んでいきます。カーテンは面積が広くお部屋に占める割合が大きいため、お部屋のイメージを決める重要なアイテムとなります。ヨーロッパでは、カーテンは住む人の教養や人柄までも表現するアイテムとまで言われるほどです。まずはプライベートなお部屋からスタートしてみましょう。
アドバイスの受け方
さて、実際にカーテンのお店に行って相談する時は、次のような事に気をつけるとよいでしょう。
ご自分でお店に出向く場合は、インテリアのイメージをよりわかりやすく伝えるために、雑誌の切り抜きや部屋の写真を持っていきましょう。クロスや床の色、家具、照明などが決まっていればその写真やサンプルも参考になります。その際、部屋の間取り図も忘れずにお持ちください。
出張でお見積りをしてくれるお店であれば、実際にプロにお部屋を見てもらうのが一番です。プロの目で、お部屋の雰囲気やそれぞれの窓に合ったものを、より的確にアドバイスしてもらえるでしょう。図面ではわからない窓からの眺望や近隣の状態、図面から変更した工事箇所の確認など現地ではじめてわかることも意外とあるものです。予約制のお店の場合は、必ず電話を入れてから行きましょう。
いずれにしても、きちんとした専門知識を持ち、その上で親切かつ丁寧に相談にのってもらえそうなお店を選ぶことが重要です。できれば日頃から、どのような態度で接客をしているか、カーテンや小物などをどのようにレイアウトしているか、自分の好みと合っているかどうかなど、自分の目でチェックしておくことをオススメします。きちんとした親切なお店なら、イメージが明確でなくても、話をしながら色々と引き出してくれるはずです。
イメージが決まったら、実際にコーディネートを楽しんでみましょう。
カーテンはもちろんですが、例えばシェードやブラインド、ロールスクリーンなどを組み合わせるのもよいと思います。コーディネート例として以下に、いくつかイメージとそれに対応したコーディネート例をご紹介します。よろしければ参考にしてみてください。
住まいのメインとなるリビングは
イメージを優先に
モダンなリビングには、窓周りをシンプルにまとめると清潔感が向上します。直線を強調したスタイルののシャープシェード(バーシェード)などのカーテンや、ロールスクリーン、縦型ブラインドなども似合います。
アジアンテイストのリビングには、麻やコットンなど自然素材やそれに近い素材のカーテンを使うとエコでナチュラルな雰囲気となります。柄の大きなカーテンは、たっぷりとしておおおらかなイメージでリゾート感を演出できます。ただし、お部屋に広さがないと圧迫感を与える場合もあるので、ご注意ください。 木製のブラインドも相性抜群です。
カントリー調のリビングには、生地の色、柄選びがポイントとなります。センスのよい柄をセレクトしましょう。フリルをつけてみたり、バイヤスやギャザーひだにしたりするなど、個性的な縫製スタイルにこだわってみても面白いと思います。
各部屋の用途に合わせて、
コーディネートを
和室には、あえて洋風なトラディショナル柄のカーテンを使ってみるのもオシャレ。やわらかいイメージのプリーツスクリーンも人気です。 寝室は、寒色系や厚い生地のカーテンが心地よいでしょう。ベッドカバーやクッションを、カーテン生地とそろえて作るのもオススメ。 お子様のお部屋には、オーガニックコットンのカーテンや、ホルムアルデヒドを吸着、除去するカーテンなどはいかがでしょうか。ぜひとも夢のあるカーテンを選んであげてください。